連れ出しませう?
□5話目
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鬼道side_
あれから俺たちは理事長に呼ばれた
内容はアイツら…エイリア学園を倒してくれとのこと
言われなくてもそのつもりだった
俺たちはもちろん承諾し、これから強い仲間を入れるために全国を旅するらしい
そして一緒に行かない響監督の代わりに吉良瞳子という女性が監督になった
先程の試合で多数怪我人もでた
ソイツらは治療が必要なため、ここに残るらしい
今から皆は親に了承を得るために一度家に帰るそうだ
「あれ鬼道?お前は帰らないのか?」
「円堂か…、鬼道家の人間はいつでも旅をしていいからな。…それに寄るところがある」
「寄るところ?」
「病院に行きたいんだ」
「怪我でもしたのか?!」
「いや違う。源田たちに会いに行くんだ」
「!ロディーってやつのことか?」
「あぁそうだ。一応知らせてやらないとな…」
「そうだな!じゃあまた後でな!」
「あぁ」
俺は校門の前で円堂と別れ、源田たちの見舞いで行ったことがある病院へと向かう
…なんか買っていってやるか
俺は商店街へと足を進めた
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コンコンッ
『どうぞ!』
ガラッ
「あぁ鬼道じゃないか!」
「鬼道さん!」
俺が病室のドアを開けると、ベッドに源田と佐久間がいた
俺は買ってきたフルーツバスケットを病室に置いてあった机に置き、2人のベッドの間にある椅子に腰掛けた
「どうしたんだ?」
「雷門は今大変な状況なんでしょう?こんな所にいていいんですか、鬼道さん?」
「はは、知っていたのか…」
「もちろんだ。ニュースでやっていたからな」
「俺たちも今その事を話していたんです!」
「…実はそのことなんだが」
「「?」」
「…そのメンバーの中にいたんだ、紗奈らしきやつが」
「?!紗奈は死んだ筈じゃ…」
「俺もそう思っていたさ。しかしいたんだ、髪の色や瞳の色も違っていたがあれはたしかに紗奈だった」
「紗奈が…生きてる…?」
「まだ確証はないんだが多分な。そして何故かジェミニストームは俺の名前を知っていた。あと最後によく分からないが『許さない』と言われた。…まぁ紗奈関連と考えるのが妥当だな」
「紗奈がなんでエイリア学園なんかに…」
「まだ分からないさ。…もうそろそろ行かなくてはならない」
「ぁわざわざありがとうな…?」
「いやいい。また何か分かったら連絡する」
「あぁ」
ガラッ
「…はぁ」
紗奈、お前は兄貴まで心配させて何をしているんだ…?