連れ出しませう?

□9話目
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それからバーンに無理矢理ご飯を詰め込んだレーゼたちはロディーの部屋の前にいた




「うん、楽しそうだね!」

「いや何で普通にお前はいるんだよ」




しかし何故かグランまでいるようだ




「なんか気になる話をしてたから…ね?」

「貴様が首を傾げても可愛くなどない」

「もぅ、酷いなぁ」




 ガチャッ




「…何してるの?」

「「………」」




バーンたちが騒いでいると、急に開いた扉

そこにはロディーが少し顔を覗かせていた

バーンたちはいきなりなことでそのまま固まってしまったようだ




「いや何固まってるの?!ちょっ!」




しかしロディーの声にやっと我に返る




「ぁ、ごめん、ごめん…!ビックリしちゃって!」

「そう、なの…?」

「あぁ。部屋、入っていいか?」

「もちろん!」




ロディーは少ししか開けていなかった扉を開け、バーンたちを招き入れる




「「((ロディーの部屋だ…!!))」」




初めて入ったロディーの部屋に、男子たちは少しいけない妄想をしかけたのは言うまでもなかった

ロディーは適当に座って、とバーンたちに促し、部屋の奥に消えていった

バーンたちはロディーに指示された通り、部屋の真ん中にあるテーブルを囲うようにして座る

そこでロディーがお菓子を皿に乗せ、部屋に入ってきた

そしてそれをテーブルの真ん中に置き、近くにあるベッドに座りこんだ




「…それで、どうしたの?皆が私の部屋に来るなんてよっぽどだよね」




いきなり核心を突いてきたロディーに、少しばかしバーンたちは焦っているようだ

しかしレーゼは少し考え込む素振りを見せた後、決心したように顔を上げる




「…ロディー、父さんに何言われたの?」

「、え、」

「明らか元気はないし、それで何もないなんて言わないよね?」




レーゼの少し責めるような言い方に、ロディーは俯く

それに気付いたのか、グランは優しくロディーに話しかける




「…ねぇロディー?僕たちはロディーを困らせたい訳じゃないんだ.もちろんレーゼも。
ただ力になりたいんだ。…だから話してくれないかな…?無理して話さなくていいから、ね?」

「グラン……」

「ロディー!俺たちはそんなに頼りねェのかよ!?少しぐらい俺たちを頼れよ!」

「全くだ…」

「バーン、ガゼル…!」

「ロディー、俺たちは家族なんだ。俺たちに言っちゃえば、悲しいことは半分にもなるし、嬉しいことは何倍にもなる。俺たちを信じてよ」

「……分かった。話すよ、全部」

「「!」」

「…でも聞いたらきっと呆れちゃうよ、なんだそんなことかって?」

「いいっつの!」

「、ありがとう」




4人の言葉に、ロディーは嬉しそうにはにかんだ

そしてロディーは静かに口を開いた









You believe me,please
どうか私を信じてください

(好きだからこそ力になりたい)






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