SHORT

□こんな未来も良かった
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「ふぁあ……」


「ぁ、おはようなまえ」


「おはよ、ミナト!」




朝、起きると隣にはミナトがいた


…一緒に寝てるから当たり前か

キスしようとしてくるミナトを軽く交わしながら、朝食を作るためにキッチンに向かう


その後をミナトが眠たそうに目をかきながら歩いてきた




「いつも思うんだけどおはようのキスぐらい別にいいんじゃない、なまえ?」

「…どうせ家出る時にもするんでしょう?」


「そんなの当たり前」


「はぁ…」




私もミナトが好きだけど、たまにその行き過ぎた愛情表現には私でもビックリするぐらい


私がみそ汁に入れる野菜を切っていれば、後ろから急に抱き締められる


しばらくの間それに無視して作業を続けてたけど、ミナトが私の首に顔をうずくめだしたので、作業を一旦中断する




「…切りにくいってばね、ミナト」


「なまえはボクのコト嫌い…?」


「そんなコトあるワケないでしょ。私はミナトが好き、だからこそココにいるってばね」


「ん…」




私の言葉に安心したのか、ミナトは私を自分の方に向かせながら顔を近づけてきた


これを拒んだらヤバいコトになりそうだから、私も静かに目を閉じる


可愛らしいリップ音と同時に唇に柔らかいものが当たった


私はもういいだろうと思い離れようとすると、ミナトが私の後頭部を思いっきり抑えつけられて離れられなくなった


その直後、口内にぬるりとしたものが入ってくる




「!ふっ、ミ、ナっ…!…んぁっ…」




逃げようとする私の舌を器用に絡め取り、思う存分荒らしまくる


苦しくなってきて胸を叩いても、後頭部に回す手の力を強くするだけで離す気配なんて全くない


どちらのものか分からない唾液が口の端を伝うけど、全く気にしてないみたい


本格的に頭がボーッとし始めた辺りでやっと手の力を緩んだので、私は急いで抜け出す


私は呼吸を整えながら、微笑みを崩さないミナトを強く睨む




「なっ、なにして…ッ!!//」


「ん?なにって…、キス?」


「あんなのなんて聞いてない!!//」


「ぁ、もしかしてなまえ照れてる?照れなくていいじゃん、もっと先までボクたちいっt
「うるさいってばね!!!//」
あはは、だから気にしなくていいよ」


「私もう仕事いくから!!」


「ぇ、朝ご飯は?」


「自分で作って!!」


「ちょっ、ボクが悪かったからそれだけは!!!」




私は隣の寝室で寝間着から仕事着にすぐ着替え、騒ぐミナトをよそに家を出た



…私は悪くないってばね






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