SHORT

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白石side_




「せっ、先輩ッ…!!」




部活始まる前、教室から部活に行こ思たら急に声かけられた

そんな高うもないのによう響く、聞いてて心地ええ声を持っとる子なんかあの子しか思いつかん




「なまえちゃんやん、どないしたん?3年ん教室来るなんて珍しいなぁ」

「あの、先輩……、もし良かったら、あの……!//」




なんやこの展開は

まさかの告白…?!

周りのヤツらがめっちゃ耳澄ましてんのが分かる

なまえちゃん可愛いから余計にやな




「私と帰りに本屋行ってくれませんかッ…?//」

「は?」




本屋…?

隣で謙也がフいたんが聞こえた

…いやうっさいわ




「ダメでしたか…?」

「そ、そんなわけないやん!全然ええよ!」

「!良かった!じゃあ部活終わるまで教室に待ってますね!」

「あっおん」




ええ笑顔で走っていったなまえちゃん

本屋行くのに何で俺誘ったんやろ……


…ポジティブに考えるんや俺!

デートの第一歩やと思うんや、俺!




「白石くぅん!」

「蔵ぁ!」




…今日はやけにうるさいな






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「部長、帰りましょや」




部活が終わって俺が急いで制服に着替えとると、もう着替え終わった財前がカバンを持ちながら俺に声かけてきた

財前とは家近いから毎日一緒に帰っとるからなぁ…




「ぁ、イヤ今日はな…」

「財前!白石は今日本屋デートや!」




謙也が俺の肩に手を置きながらニヤニヤ顔で自慢気に話す

…お前ちゃうやろ

そしたら聞いとったんか、ユウジらが話に入ってきた




「はぁ?!お前がデート?!相手は誰やねん!」

「えぇー、一体誰やのん!」

「いや、な…?」




財前もおるし絶対言ったあかんぞ!!

死亡フラグがビンビンやないか!!




「なまえちゃんやで」




なに言ってんねんんんん!!!!!!

爽やかに言い放った謙也を今ホンマに殴りかけてしもた



「、!」




背筋がものスゴいゾクゾクする…!!

無意識に俺はゆっくりと首を後ろに向ける

そこには想像しとったけど考えたなかった光景




「ざ、ざざざ財前…、おっ落ち着くんや…!!!」

「はぁ?うっさいっスわ」




目つきがハンパないぐらいヤバいの分かっとる?!

てか分かって!!




「なまえとデートするんですか…?」

「すっ、すんません…!!!」

「ぁ、ちょっ、部長…!」




俺はカバンを急いでロッカーから取り出し、めっちゃ頑張りながら出口にダッシュする

そんでそのままなまえちゃんの教室に直行


後ろなんか振り向かん!


出て行く前のアイツ顔
あれは絶対人1人…いや10人ぐらい殺せるわ

…なんでこんなに後輩にビビらなあかんねんやろ





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