連れ出しませう?
□9話目
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ガゼルside_
「なぁ…、」
「?どうしたんだ?」
朝御飯を食べていると、急にバーンが話しかけてきた
コイツが自分からわたしに話しかけてくるなど珍しい…
「なんだ、いきなり?」
「…ロディーがおかしいんだよ」
「ロディーがか?」
目の前で机に突っ伏しているバーン
どうやら本当のようだな…
「はぁ、聞いてやる。話してみろ」
「何か上から目線がイラつくな!!?…それがよォ……――――
話を聞いてみると、昨日ロディーは父さんに呼ばれたらしい
帰ってきたかと思えば、とても暗く、元気がなかったようだ
…たしかに昨日の晩御飯の時も元気がなかったな
「…たしかにあのロディーに元気がないなんておかしいな」
「だろ!?それに食堂には1番に来てるハズなのに、30分過ぎでも来てねェ」
「そういえば来てないな…」
「今気付いたのか?!」
「…うるさい」
たしかにいつも1番に来て、嬉しそうにご飯を食べているロディーの姿を今日は見ていない
「…ガゼル…」
「なんだ?」
「ロディーは…、ロディーは父さんに一体何言われたんだろ…」
「…ふむ…、」
「直接聞けばいいじゃん!」
「「うおっ/わっ」」
「な、なんだ、レーゼか…」
急にわたしの横に現れたレーゼに、わたしとバーンは驚いてしまう
驚いているわたしたちをよそに、レーゼはそのままわたしの横に座る
「そんな簡単に言うなよな…」
「いいじゃん。バーンたちは気にならないわけ?」
「「う"/それは……」」
「ね?だからロディーの部屋にレッツゴー!!」
「いや、急だな!?」
「思い立ったら吉日だよ。ほら早く食べて!」
「ぐふっ」
わたしは味噌汁を啜りながら、目の前のバーンがレーゼにおかずを口に詰め込まれている所を見る
あー…、今日のワカメの味噌汁も旨いな
「おいガゼル!!遠い目なんてしてんじゃねェ!!」
わたしは何も聞いてなどいない