テニプリ

□ほんとにすみません2
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「はい、謙也さん」


「え、…いいん?」





こんぺいとうが入った紙コップを謙也さんに渡す。

返ってきたんは受け取るんを躊躇しとる言葉。




「…お星さまいらないんですか?」


「いる!いるわ!」





いらないのかと聞けば、いると叫び手を伸ばしてきた。

伸ばしてきた手に紙コップを持たせる。




「…ありがとな!」




にへらって笑ってお礼の言葉。

100円のこんぺいとうを貰っただけで、こんなに喜べるなんて凄いと思うわ。


…嫌みっぽく思ったけど、嫌みちゃうで。


100円でこんなに喜ばれると思ってなかったから、ちょお驚いただけや。

どんだけ純粋なんやろ、この人。





「どーいたしまして…あとで10倍返し、期待してますよ」

「1000円払えっちゅーのか!?」

「お星さまは高いんですわ」






100円が1000円。

よっしゃ、ぼろもうけや。
そんでついでに善哉も奢ってもらおう。お星さまは高いんや。





そんなやり取りをした後は、普通に店まわって飽きたらゲーセン行って、と普通にすごした。

謙也さんはその間ずっと こんぺいとうを持っていた。



早う食べれば良いものを「勿体ないやん!」とか言って食べない。

貧乏性っちゅーやつですか。




手に持ってるんも邪魔になるんに。ほんまアホや。
















「光!今日楽しかったな!」


「疲れたっすわ」


「あんなおもろい雑貨屋あるなんて知らんかったわ!」


「疲れたっすわ」


「また行こな!次は100円忘れんでー!」


「疲れたっすわ」


「疲れた以外のコメント言えやアホ!」


「謙也さんが落ち着きないから休むヒマもなくて疲れたんですけど」






このアホがあっちやこっちや連れ回してくれたおかげで、足が棒になったみたいや。

テニス部でいくら鍛えた俺やって、疲れる時は疲れる。


ほんま謙也さんは1日12時間と勘違いしてるやろ。


歩くスピード早すぎんねん。

もちっとゆっくり歩いてほしい。そんなに人生生き急いでも、良いことないわ。




「ぐっ…で、でも 楽しかったやろ!?」




どうやら落ち着きが無いんは認めたらしい。


楽しかったか、やって?



インドア派の俺を外に連れだしといて、その質問て。

インドアがアウトドアになるんは大変なんやで?


まず外に出るんがめんどくさいし、出てもすることわからんし。




いつもの俺やったら「つまらんかったです」って答えていたと思う。


やけど今日の俺はほんまに珍しい。

朝も雑貨屋でも、普段しない行動ばっかしとる。




やから、最後も、珍しく。











「…まぁまぁっすわ」


「まぁまぁて!」















うるさい謙也さんはほっといて。


楽しかったなんて言わんけど、俺にしてはちょっと珍しい答えを。







少しだけ、素直になってみた。















(楽しかったなんて一生言ってやらんけど)
(やって、言ったら謙也さん煩そうやし)















 ̄ ̄ ̄ ̄
あとがき。


友情の2人が好きw
後輩思いな謙也さんが好きなんです←

ちなみに雑貨屋はビレバンで!


ありがとうございました(^O^)
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