夢幻の海 本文
□6章
1ページ/4ページ
ルーク視点
―――――何が起こったんだよ…
…たしか、謎の女がヴァン先生を狙って
むしゃくしゃしたからそいつに剣を向けてたら…?
ああ、最近良いことないな。
結構楽しみにしてたあいつらとも会えなくなったし。
リズ…元気にしてるかな…?
『…!…、…。』
声が聞こえる…。懐かしい声だ…。
『…ーク!』
「…ん…?」
???
1『ルーク!!』
目の前にいた少女にびっくりした。
「うおっ!!おおお前だ誰だよ!?ここ何処だよ!?」
2『わお、すっごい元気♪』
「はぁ!?そうだ、あいつは!?」
1『ん?ああ、ティアのこと?まだ寝てる』
ホントだ。ぐっすり…。あいつらから聞いた話ならこいつ軍人か…?戦い慣れてたし…。
でも、こんなに今、すき見せて平気なのか?
「…もう一回聞くけどここ何処だよ。んで、お前ら誰だ?」
2『ここはタタル渓谷、俺たちは最初からここにいた旅人。ちなみに俺はカイン。』
「カインか…お前は?ていうか、何でお前名前知ってんだよ!」
1『ルーク…考えてみんさーい!!自分でも言うのなんだけど、こんな奴君の知り合いじゃあ一人しかいなくね?』
目の前にいる少女がめんどくさそうにこっちを見てきた。
「はい?」
1『あれ?分かんないか…。じゃあ一番のヒントあげるよ☆夢の中であったよね〜?』
最大のヒントと言わんばかりにドヤ顔してくる。
…俺は屋敷から出られないから関わりが少ない。こんな奴には実際あったことがないと思う。
でも、こいつはあいつらの事を知ってるような口振りだ。
そして、最近の事と言えばリズがあの場所を無理やり遮断したこと。
この間二秒。俺こんなことに頭使えたんだな…
ん?と言うことは――――――
「お前、リズか…?」
1『!そうだよ!!リズ!!久しぶり〜!!』
リズが嬉しそうな顔で飛びついてきた。
「お前!あの日どうしたんだよ!?」
リズは一瞬目を背けたあと、満面の笑みで恐ろしいことを言い出した。
1『…向こうの世界で、死んだ♪』
2『リズ、もうちょっと八ツ橋か何かで包もうか…』
な、ナイスフォローカイン…
1『だが断る。でね、ある奴からルークとかリオンとかニンテンとかの手伝いしろということになったのだ!!』
ある奴とは失礼な!!という声が聞こえたのは気のせいだ、うん。
「お、おう…で、これからどうすればいいんだ?
訳も分からずこんなところにいるんだけど…」