夢幻の海 本文
□1章
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―――――――――――、
――――――――リズ
――――…!
何か呼ばれたような気がして起きてみると
そこは一面花畑だった。
この景色には見覚えがありまくる。
『ここは…夢の中…か』
あれ?うちお風呂入って寝たよな?
何となくそう思っていたら目の前に影が落ちてきた。
「やっと起きたか単純バカ」
『Σ…は!?』
声をかけられて顔を上げると、黒髪の自分と同じくらいの年の男の子が仁王立ちしていた。
『リオンだ。こんなところで何してんの?暇なの?ねえねえ??』
どっかの王様っぽく言ってみる。
リオンはため息混じりで答えた。
リ「ハァ…お前が呼んだんだろう…」
『うっ…そうだけども!いや、でも無意識に呼ぶ…うーん…何となく会いたいなぁ〜って思うとこうなるから…よくわからないな!(`・ω・´)』
すると、隣にいつの間にかいたジュードが笑いかけた。
「あはは、いつも通りでしょ?」
『ジュードが適当すぎる…。これもいつも通りか。ところで暇なんだけどさ、何かしようよ』
そう言いつつ地面に仰向けになる。
毎回思うけど、かなりリアルな夢だねこれ。
「うーん…何かするって言ってもね…」
こんなところにいてもすることがない。
そう思っていると対照的な二人が騒いでいた。
「だっーーー!!だまれーっつうの!!」
「うるさいですよ、ルークさん。そもそもあなたが枝なんかに引っかかるのがいけないんじゃないですか?」
騒いでたのはルークとジェイだった。
この二人が一緒になると反発しすぎてうるさい。
ケンカしてるみたいだけど、どうしたんだろうか。
『こんばんは、ルーク。少し黙って』
「はぁ!?なんで俺が…」
『正直に言うね、うるさい』
「ウッ…」
やっと静かになったね!いいことだね、うん!
そしてルークの隣にいたいつも通り無表情のジェイに話しかける。
『そういえばジェイ、おひさー。元気にしてた?最近見ないから心配()しちゃったよ』
「ええまあ。相変わらずリズはうるさいです。あと、全然心配していてないですよね、それ」
『いやいやー、褒めても何も出ないよ?』
「褒めてませよ?^^」
『相変わらず君は皮肉屋だね。
―――さてと、今日はどんな話にしようか?』
「僕は、リズの話が聞きたいな」
うちが地面に座ると、他のみんなも座り始めた。
そして円になる形になった。
『そうだね…じゃあ、友達の話でもしようかな―――』
服装とか容姿的にも来た世界が違うって分かってる。
最初見たときは、あれ?結構中二?wwwなーんて思ってたけど
話してみたら結構いい人たちだった。
こうやってみんなで愚痴を言ったり、そこの世界の話をするのが新鮮で結構楽しい。
みんなの話がうちにとって唯一の楽しみだった。
『ふあぁぁ…
もう眠いし今日はお開き〜…』
「そうか…というかここは夢の中だぞ?」
夢の中なのに眠くなるなんておかしい話だね。
『えへへ〜dream jokeだよーwww』
『じゃあ、またね』
その言葉が合図だったかのように
目の前は暗くなった。