2匹の白い獣

□予感
1ページ/5ページ

.

とある豪華な一室に
2人の少年と 1人の青年がいた



『雪兄!』

『ん〜?どした〜ルカ??』


青年は“乃木 雪”
このアリス学園
高等部3年 体質系の生徒

そして 少年達は
少女のような金髪の美少年
“乃木 流架”
初等部所属
動物フェロモンを持つ 体質系

雪の甥っ子だ

そして


『謡兄さんはまだ来ねえのか?』

『ぇ あ、うん
(僕より謡ってか 甥達よ...)』


この生意気な 黒髪の美少年は
“日向 棗”
ルカと同じく 初等部所属
危険能力系(通称 危力系)だ

彼は いまこの場にはいない
“日向 謡”の甥にあたる


『そう...』

『ちょっ!
そんなションボリしないでよ〜;;!!』


まだ来ないことを伝えれば
目に見えて ガッカリした様子の2人に雪は 慌てた


『ほッほら!もうすぐ来るって!!ね?!』

『ち..役立たず…(ボソッ』


ちょ 聞こえてるからね?!
などと騒ぐ雪 を他所に

棗と流架は
謡が 来るのを待った

彼等に どうしても 渡したいものが あったからだ


その時


――カチャッ..

『…何を騒いでるんです?』


静かに 開いたドアから 入ってきたのは
2人が 待っていった 謡 だった


『謡兄さん!!』

『謡兄!』


流架と棗は 名前を呼びながら
目を輝かせて 謡 に飛び付いた


『はい 待たせてしまいましたね』


すみません と微笑む謡に
少年達は 顔を見合わせて

“あるモノ”を取り出した


『これは…?』

『んぁ?なになに〜??』


それは 色違いのペンダントだった


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ