main(短編)

□一護の技の代償を聞いたルキアは・・・
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この頃自分の体?いや心がおかしい
ような気がする・・・。

今まで思った事の無いような感情が
頭を制覇してくるのだ。
この感情のせいで私は、仕事にも
なかなか集中出来ず良く上の空状態に
なっている。
自分でも誰がこの感情の原因になってるか
なんてすぐ分かる。

一護だ・・・。

お世辞にも初めての出会いは、良い
出会いとは言えなかった・・・。
そう・・・出会ったばかりの時は、
ただのパートナー・・・いやガキとしか
思っていなかったのだ。
しかし一護と一緒に虚を倒したり、
学校に行ったり、守られたり・・・
もうガキやただのパートナーなんて思わなくなっていた。

だから浦原から一護の技の代償を
聞かされた時は、本当にショックだった。
いや・・・正式に言えばショックとは少し
違うのかもしれない・・・
一瞬時が止まったような感じ。
それと同時に心にポッカリ穴が空いたような
感覚。
この感覚は昔にも味わったような気がした。
そう・・・海燕殿が命を落とした時・・・
いや私が海燕殿を殺した時と同じような
感覚・・・。

そんな感覚と共に起こったのは、死神としての自責感。
一護だって霊力は、尋常に高いが、
人間なのだ。
何故死神である私達がソウルソサエティが
あやつに救われているのだ?
私にもっと力があれば一護にあのような
技を使わせる事もつらい思いをさせる事も
無かったのに・・・!

そんな事を頭でぐるぐる考えていたら
視界が歪んできた。
瞬きをしたら涙がこぼれそうな位
目には涙が溜まっていた。

私が色々考え事を膨らませている間に
浦原達の話しは終わっており皆それぞれ
の修復作業に戻っていた。
みんな修復作業に戻っているのに
私だけうつむきぼおっと立っている事に
疑問を抱いたのか井上が話しかけてきた。
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