黒兎

□接触
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少年は桂が行動するのを横目で見て、銀時を追う。

少年はすぐに追い付き、銀時の横につく。

銀時は少年の速さに目を哨ながらも距離をとった


そして銀時は足を止めた。
続いて少年の足も止まる。


「鬼ごっこはもう終わりか?」

「もうその必要はねぇよ。」


銀時は刀を構える。
少年はそれを見て傘を持つ手に力を入れる。


先に動いたのは銀時だった。


銀時は少年に刀を振り落とす。
少年はそれを横にかわし、腹に蹴りを入れた。
「ぐっ…!」
銀時は少し後ろに飛び、威力を減らす。


地面に足が着いたとき、少年は背後に回りこんでいた。

少年の傘での一撃が来る。
銀時はそれを刀で受け、二人の動きが停まった。


「本当にガキの動きかよ…。」

「だから夜兎だって…言ってんだろ!」


少年は刀を横に払い、次の一撃に空いている手を銀時の喉元めがけて突き付ける。


銀時はそれをすれすれでかわす。
そして逸らされた刀で少年を斬りかかる。


しかしそれすらも避けられた。

少年は銀時から距離をとる。


「やるね。」

「…。」


銀時は少年の武器の傘を見る。次に血に汚れ紅く染まった手に目をやる。


「てめぇか。敵味方関係なく殺したのは。」


少年は少し驚いた様子をして、すぐに表情は戻る。


「近づくなって忠告はしたんだけどね。」

「何故殺した?仲間だろ。」

「く…フフ…。」


少年は抑え切れず笑いを零す。
そしてスッと無表情に戻った。


「あぁ。そうだな。確かに仲間だ。それがどうした?弱い奴は死ぬ。それが此処(戦場)だろ。」

「仲間だろうが構わず殺す…そういう奴かい。」

「必要なのは強さだけだ。
他には何もいらない。必要ない。」


少年は銀時との距離を一気に詰める。

傘で一撃を食らわし、刀で防ぐ銀時ごと吹き飛ばす。


「チィ…」


銀時は地面と着地すると同時に向かってくる少年の攻撃をかわし、背後に回り込む。

そして刀で少年の背を切り付ける。


少年は攻撃をかわされると同時に瞬時に振り向き、銀時の攻撃を傘で受け止めた。


「何の為でもなく、ただ強さだけを欲する…ねぇ。」

「…。」

「いいんじゃねぇの?本人がそう言ってんだ。」

「…お前…何が言いたい…?」


少年は銀時を鋭く睨み付ける。

 
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