黒兎

□参戦
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「何!?俺達を待たずに隊を率いて敵の本拠地へ向かっただと!?」


攘夷軍の一つの拠点にようやくたどり着いた銀時と桂に、一つの情報が伝えられる。


「何故だ!?戦闘はついさっき行われたばかりだろう!
傷ついた兵の治療も軍備も十分じゃないはずだ。

そんな死に急ぐような行動を何故止めなかった!?」


凄い剣幕で迫る桂に情報を伝えた彼は多少気負けされる。


「止めたんだが…今は敵も油断して攻めて来ると思って居ないはずだから奇襲をかけるなら今しか無い…と…。
すまん…止められなかった…。」

「チィッ…せめてもう少し早く此処に着いていれば止められたかもしれないのに…。」

「行ってしまったものは仕方ねぇ。
俺達も行くぞ。
今ならまだ死傷者が少なく押さえられるかもしれねぇ…。」


自分の行動の遅さに悔いを残す桂に、銀時は声を掛ける。


「怪我してねぇで動ける奴!手を貸してくれ!少しでも多く連れ戻すんだ!」


更に銀時は拠点に残っていた人にも声を掛ける。

しかし残っているのはほとんどが怪我人。すぐにでも動ける人は皆出払っていた。


そのため実質追って行く者は銀時と桂、その他数名と、十人にも満たなかった。


その人数をかき集め、彼らは直ぐ様出発した。


 
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