黒星の小説とか。
□Please love me! ――ただし妹のみ――
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僕の一日は妹の寝顔を見ることから始まる。
「ふむ、鍵は遂に二十を超えたか……。ふ……可愛らしい照れ隠しだ」
ちなみに、既に鍵は全て外してある。二十個だろうが三十個だろうが、我が妹に会うためならば瞬時に外せる自信が僕にはある。
「今日は赤い糸は無かったが、今度設置されたらどうするか……。うぅむ、考えておかねば」
次の事などその時に考えればいい。今は今で妹の寝顔を見ることがなによりも大切な事だ。
「さて、これからどうするか……。
無理矢理するのは妹のためにも避けておきたいが、無理矢理することによって素直になるという一例も無いこともない……」
さてどうするか、と考えていると、僕の呟きが聞こえたのだろうか、
「う、ん……? にーさん……?」
「おはよう、最愛の妹」
こうやって襲おうかどうか迷いながら毎朝が過ぎていく。