チョンジェ

□weakness=strength
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「・・・ジェジュンヒョン・・・」




「ユチョン、朝だぞー」





慈愛に満ちた美しい微笑み、少しハスキーで独特なかすれる声。





「ヒョン・・・」





手を伸ばすと感じる暖かい体温。




あぁ、ここが俺の世界だ。






「また、怖い夢でも見た?」






大丈夫だよって、握られた手の温もりはまるで安定剤。





「もうちょっとこうしてて・・・」



「ほんっとお前はいつまで経っても甘えただなー」





そう言って俺を優しく抱きしめてくれる。





母親の様に愛に満ち満ちたジェジュンヒョン





だけどその愛は俺だけのモノじゃない・・・





「ジェジュンヒョン!いつまでユチョニヒョンにかまってるんですか!
もう準備しないと間に合わなくなりますよ?」





ホラ、彼の愛情を一身に受けたいのも俺だけじゃない。
毎朝起こしてもらえるのは朝に弱い俺の特権だけど、
そんな至福の時間さえも誰かに邪魔される。





「あっは、チャンミンちょっと待ってユチョンももう起きたから?」




「早く来てくださいね?」




「わっかたー」





それは平等に、皆に分け隔てなく与えられる。




限りがあればいいのに・・・




どんどん湧き出るこの人の愛は留まるところを知らない






「ユチョン行こっか、皆待ってるよ?」




「・・・うん」






いつだって俺を現実の世界へ引き戻してくれるのはジェジュンヒョンで。




ジェジュンヒョンがいなきゃ俺にはこの世界は現実なんかじゃない






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