チョンジェ![](/img/emoji/0D.gif)
□twins
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「ヒョン?」
気づけば俺はユチョンの着たままの上着を力いっぱい握ってしまっていた様で・・・
ユチョンの手がやんわりと握られた手に重ねられていた。
「あ、ごめん・・・」
すぐに手を離すと、ユチョンは困った様な顔をしてこちらを見た。
「ううん。」
「・・・・」
何か、何か話をしなきゃって思うのに何も浮かんでこない。
「ジェジュン、こっち向いて。」
「・・・・」
ユチョンの優しい声に促され顔をあげる−
「俺もうさ、ジェジュンの声聞いただけで分かっちゃうの。
あー、嬉しいんだなとか、怒ってるなーとか悩んでるなぁとか苛々してるなーとか?」
だから、
とユチョンは俺の手を取るとギュッと握り締めた。
「無理しなくていいよ。」
悲しそうに下げられた眉と、力強く握られた手。
俺は何故か次の瞬間にはユチョンを抱きしめたくて、
慰められてるのは俺のはずなのに−
大丈夫だよって言って抱きしめてあげたい・・・
「・・・ヒョン?」
身体が勝手に動いて、口は勝手に言葉を発していたようで・・・
吃驚したユチョンは完全に固まっていた。
「・・・大丈夫、大丈夫だよユチョナ・・・」
俺が繰り返すと、ユチョンは黙って背中を抱き返してきた。
どのくらいの時間か分からないけれど、
兎に角暫くそのままの体制で抱き合った俺たちはどちらからともなく身体を離した。
「ヒョン、・・・寝ようか。」
「ん・・・」
一緒の布団へと潜り込んで、
どちらからともなく隙間がなくなるくらいに抱き締めあう・・・
「おやすみ」
「おやすみ・・・」
器でさえも似ている俺達だから・・・
すっぽり包まれたりなんかしない。
だけど、誰より1番安心する匂いと感触
胸がキューーっとして、気持ちよくてむず痒い・・・
きっと、
そんな感触でさえ同じように感じてる俺達。
「ヒョン、愛してる。」
「俺も愛してる・・・」
この世の中にお互いしか居なくなってしまったような、
そんな風に求めてしまうのは・・・
きっとユチョンだけ。
落ちるのが一緒ならきっと・・・
羽ばたける瞬間も同じ
俺の片割れ、2人でひとつ。
一緒じゃなきゃ飛べない
未完成な俺達―・・・