チョンジェ

□twins
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「ヒョンってさー、ほんっとにユチョンが好きだよねー」





部屋に入るって俺を座らせると
ごちゃごちゃの机の上からトランプ発掘したジュンスは言った。





「なに急に。」




俺たちが付き合ってるっていうのはメンバー内では公認だけど…
別に「俺たち付き合ってます!」って宣言した訳ではない。
なんとなーく、俺達の関係に気づかれてるんじゃないかな?って思ってたら、
ジュンス達もなんとなーく気づいてるよって雰囲気を醸し出してくれて…


だから敢えてこうやって面と向かってその事について話した事はない。




「あ、ヒョン照れてる〜♪」




ニヤニヤと笑いながらカードを配るジュンスは、どうやらもう何のゲームをするか決めたようだった。





「お前ねー、ヒョンをからかうなっての!」




平静を装って配られたカードを手に取る。




「7ならべねー!」




楽しそうに持ち札を吟味するジュンス。



7並べって…





「…2人で?」


「うん、はいジャンケンポイ!!」





条件反射で出しちゃったけど2人で七並べってあり得なくないか?



さすがというかなんというか…





「うはーん、負けたー!はいヒョンからね!」




もうこうなったら付き合うしかないなーと覚悟を決めてカードを出す。




「んー、…じゃあねー…コレ!」




真剣に悩んでるジュンスを見てるといつの間にか、笑ってる自分に気づく。


ジュンスって天真爛漫で一見何も考えてないように見えるけど、


実は周りのこと凄く見てて、


優しい…んだよなー





「ねえ、ヒョン。」


「ん?」




ユチョンに置いてかれてちょっと落ち込んでたけど、
なんだかちょっと元気になってきたかなーなんて思っているとジュンスが真剣な顔でコチラを向いた。




「なんでユチョンなの?」



「え・・・」




ジュンスの曇りのない瞳に真っ直ぐ見つめられてドキっとした。





「ずっと不思議だったんだよね。なんでユチョンだったのかなーって…」




「それって…どーゆー…」




「あ、ごめん変な意味じゃなくてさ、んーなんていうかなー?
2人ってほら、似てるからさ。」




「似てる?俺とユチョンが?」



「うん、なんてゆーか纏ってる雰囲気とかが、だから気が合うんだなーってのはわかるんだけど…
似すぎてるっていう風に僕には見えて。だからなんでなのかなって…普通はホラ、正反対だとか自分にないものを求めるもんなんじゃないの?」





顔をみれば、ジュンスが真剣に聞いてるんだってわかる。



真っ直ぐに…正直に繕うことなく人と向き合えるジュンスが羨ましい。



そしてすっごく、眩しい。





「そう、なのかな・・・」





なんでユチョンなのか?



そんな事考えた事なかった…






「僕は2人が大好きだけど…ヒョンにはもっと違う…
ヒョンとは違う輝きを持った人のほうが合うんじゃないかって思う。」





カードを床に置くと、ついでに俺の手の中のカードも床に置いたジュンスは両手で俺の手を握りこんだ。





「誤解しないでね。
ただ僕は…こうやってユチョンがいないだけであんな顔してるジェジュンヒョン見てると…心配なんだ。」




優しいジュンス。



握られた手から、ジュンスの優しさや暖かさが伝わってくる。




「ジェジュンヒョンは、弱みを僕たちにはあまり見せないけど、繊細で傷つきやすい心を持ってる。
見てると心を落ち着かせてくれるのに…どこか切なくて、なんだか泣きたくなる時もある…
だけどあったかくて、優しくて最高に綺麗…月みたいな人。

ジェジュンヒョンには、強くて真っ直ぐで引っ張ってくれて…
そう、月を照らしてくれる太陽みたいな人…そんな人が似合うって…思う。」





なぜだか、ジュンスの目が潤んでいるように見えるのは…俺の気のせいだろうか?



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