レポート・エッセイなど
□☆硬貨の面白さ
1ページ/1ページ
金属自体に魅力はないのに
「お金とする」と金属自体にはない魅力を持たせることで、
金属自体に魅力がある様に見えています。
こういう気づかれないように隠された穴みたいなものを、
「対象a(あー)」
と呼ぶそうです。
ジャック・ラカンの提唱した概念ですが、
説明がとても難しいそうです。
お金が「対象a」の例に挙げられるのは、
ゼミの先生からお聞きしたことです。
硬貨には稲穂・桜・平等院鳳凰が描かれていますが、
桜と平等院鳳凰堂からは、
平安時代あたりの文化を連想させることも可能でしょう。
「金属の桜」「金属の平等院鳳凰堂」
と表すと、
少し違った何かが得られるでしょう。
たとえば、「散りにくい桜」とか。
「儚い物」というイメージを変える事ができ、対照的な要素とも感じられる
「現代的要素」「伝統的要素」を組み合わせた表現にもなります。
金属が「お金」という概念から解放され、
散りにくい稲穂や桜を咲かせたり、
より壊れにくい平等院鳳凰堂を見せる、
伝統的素材を引き継がせた現代的作品
…と歌詞を考えていましたが、
今は進んでいません。
現在の硬貨は伝統的素材と難しい論を持った、現代的素材なのです。