終わらない物語

□始まりの章
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キサラの住むタグル大陸は、魔術師の惑星・カナカにある二大大陸の一つである。
このカナカという惑星にはある言い伝えがあった。

“銀色の髪を持つ者は『異端』である”

と。
今となっては、その『異端』に対する差別意識も薄れてきているが、昔の『異端』に対する仕打ちは、それはそれは酷いものであったという。
そしてそれは、『異端』の身内も例外ではなかった。
例えば、市場へ行っても何も買えない。話しかけても応えてもらえない。
それどころか、穢れたものを見るような蔑んだ視線を此方へ寄こすのだ。
髪の色が違うというだけでだ。
そのくだらない言い伝えが、今一人の少女を苦しめていた。
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