恋小説
□雨の日の出会い
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彼とあったのは「雨」の日だ。
冷たい雨のなかを駆け抜ける私は、その雨に恋があるとは知らなかった。
「なんか怪しい雲行きだな…早く帰ろう」
私はそう思いながら小走りで家へと向う。
そんな私の思いとは別に、雨は容赦なく降り注いだ。
「きゃぁぁぁ!!降ってきたぁぁぁっ!!」
土砂降りの雨は私の体温をどんどん奪って行く。
その中で私の視界に雨宿りのベストポジションが早くも見つかった。
小さな雨宿りポジションに私は身を潜める。
「うわー…ビッショビショ…」
引き続き雨は土砂降りにコンクリートの地面へと注がれている。
これには草花も迷惑といった様子で葉で水のしぶきを受けていた。