VOiCE
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『うん、嫌い』
今日の学校はお休み。だが、軽音部での活動はある為、車椅子で学校に来た。
軽音部の皆はまだ来ていないようだ。
なので、校内を散策中である。
『(…此処…氷帝と変わらない)』
「…彩夜…」
振り返らないまま、散策を再開しようとした。
だが、車椅子を持たれ動くことができない。
『…』
「なあ、何で無視するんだ?俺等が嫌い?」
そして冒頭に戻る。
今 私はどんな顔をしていますか?
『嫌い』
「…彩夜」
仁王「居ったぜよ。宍戸、もうすぐ休憩終わるって…彩夜」
『仁王君、今日は氷帝と練習試合?』
仁王「宍戸に何されたんじゃ?」
『話してただけだよ』
仁王「(嘘じゃろ…話だけでこんな顔…)」
泣きそうな、それでもこらえながらそこに居る彩夜。
恐怖で焦点が合っていないのだ。
『仁王君』
仁王「こっち見んしゃい…」
朔音「…やらかしました…」
夏華「朔音と菜綺紗のせいね」
菜綺紗「う…」
千夜「単純馬鹿同士のせいで…」
宍戸「ちょっ…」
秋風「たんま。俺達、宍戸と会話してる暇ないや」
宍戸「お前等、いきなり引っ越して…」
「「「「だって、お前等…信じてくんなかったじゃん」」」」
宍戸「…」
仁王「宍戸…」
コートの中には他の氷帝レギュラー人が居る。
こちらを見て固まってはいるものの、こちらに来る気配はない。
『…』
仁王「お前さん等…コイツに何したんじゃ…」
宍戸「何って軽音部にか?」
仁王「…」
宍戸「裏切った…コイツ等、全員をな」
跡部「宍戸、それ以上言うんじゃねー。菜綺紗、俺に会いに来たか?あーん?」
菜綺紗「触らないで下さい。私は男です」
跡部「気の強いヤツは好きだぜ」
菜綺紗「俺は彩夜のものですから」