華が舞い散るまで2

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「彩夜…」



『何?気持ち悪い』




「なんで…選んだのが柳なん?」




それを聞く?兄貴が?





彩夜を最初に壊したのは、俺かもしれない。
けど、彩夜を関西に居られなくしたのは、柳なんやぞ?
それさえなければ、お前は…火事があろうとなかろうと、関西に居られた。


お前の実家は大阪や…。
育った場所が違うくても、お前は俺の妹なんや…。
血を分けた兄妹なんや…。






「やけど…」



『満足しない?なんで?…私には恋をする資格もない?兄貴が選んだ人とじゃなきゃ、私は結婚も恋愛もしてはいけない?』





「…」



『覚えてる?火事の犯人』


「それは…」



『私に殺意があった。兄貴は、私をどうしたいの?』



一人占め…



『それが叶わないこと位、分かってるよね?そもそも、あの火事は兄貴が兄貴のファンにちゃんと説明しててくれてたらあんなことにはならなかった…。私を“妹”だって家族だって説明しててくれてたら、私は暴行されずに済んだかもしれない』






そうや…。
彩夜の火事も暴行を受けていたのも…。



俺が…


可愛いやろ?俺の大事な人やねん




『私も兄貴も育った環境が違うんだよ。それは分かってるよね?関西に居られなくなった理由を蓮二は作ったかもしれない。でも、今はもう何も無いよ?関西に居られない理由なんて、もう無い。私は私の意志で、此処に居るんだよ』






なあ…。
なんで…そんな目をして見るんや…。






「壊れていく…」



『私は壊れてない。壊れて行くのは、私と蓮二の周囲。異常じゃない…兄貴は私を理解してはくれない。私を本当に理解してくれてるのは、蓮二…』



「彩夜…」



『私には、蓮二しかいないの!!兄貴に理解されなくても、私には蓮二しか…。蓮二が好きでたまらない』




                                  
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