華が舞い散るまで

□3
1ページ/4ページ




雫「彩夜、明日は暇?」


『ごめん。明日は“下剋上同盟”を組んでる人の家に泊まりに行く』


雫「下剋上…」



『そう、下剋上。アイツの家、古武術だし…ストレス解消に行くの。どっかの誰かのせいで爆発したしね』



切原「悪かったって…」



『まあ、そんなところです。明日は東京ー』



雫「昨日も東京だったじゃない。もしかして、神奈川県に来た理由は東京と近いからなんじゃ?」


『それも1つの理由だよねー』



切原「…どーでも良いけど、友達多すぎねー?」


『それもそうか…他校だしなー』



雫「確かに、まだ中学一年生にして…多すぎよ…」



『そういえば、男女テニス部共に練習試合があるんでしょ?』



雫「話、反らしたね。あるけど?」


『何処と対戦?』



雫「氷帝と青学」


『…私、行かない』



切原「無理だぜ。お前、マネージャーなんだからな」




『いやー!!私、あの学校の薔薇様だけは本当に苦手…って言うか嫌い!!』



雫「薔薇様って…氷帝の生徒会長?」



切原「会ったことあるのかよ」


『おぞましい。気持ち悪い。吐き気がする』



雫「…そこまで毛嫌い…」



『寒気がする』




切原「…知り合いって…男」



『そう、あれはある日の午後、不動峰の皆とストリートテニスで打ち合いして居た時』




雫「何か始まったね」



『アイツは…』



「よお、そこの女。俺様の女になりやがれ」



『いきなりですよ!!初対面!』



切原「なったのか!?」



『なるわけがない!!』




切原がハラハラしながら聞いていたが、彩夜は堂々と言う。



雫「…彩夜、落ち着いて」



切原「…ってか、お前のタイプがわからねーよ」



『うわ…もうこんな時間、アイツ 時間にだけは厳しいんだった』






タッタッと走っていく彩夜に雫はニタ〜としながら切原を見た。



切原「なんだよ!?」



雫「いや…別に〜。ただ、青春だなー…って…。切原もやっと恋だね〜。ああ、好きな奴程イジメたいってことだよね〜。さすが!彩夜ってモテモテ〜。でも切原、彩夜はそんなんで落ちないよ?」



切原「余計なお世話だ!!」




 
 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ