MAIN〜LONG〜
□君と私と時々魔王
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『そういえば、昨日まで彼氏と食べてなかったっけ?』
「あ、別れた」
『へぇ、そうなんだ・・・って別れっんぐ、ゲホッゲホッ!!』
ヤバイ、詰まらせた!!
華は「汚いからこっち向かないでよ」と冷めた目で私を見ながらも、お茶の入ったペットボトルを差し出してくれる。
私はそれを引っ手繰るように奪い、一気に流し込んだ。
『っぷは―――っ!!助かった・・・って別れたの!?』
「昨日ね」
何か冷めちゃったのよね〜、なんてお弁当を食べながら言う華。
『今年に入って何人目よ』
「・・・5人目?」
疑問系かよオイ。数えとけよ、そういうことは。
呆れている私をよそに、華はお弁当を食べ続ける。そして、ごちそうさまと顔の前で手を合わせた。
「何かさぁ、違うんだよねぇ」
『?はひはぁ?(何が?)』
口の中に入れたまま喋る、呑気な私だった。
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