青の祓魔師 CP

□星に願いを
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『みんなで幸せになれますように』


『ずっと好きな人とおれますように』




「……なんや、奥村くんの願い事が優しゅうて、負けた気ぃするわぁ……」


なにせ、燐は『みんなの幸せ』、志摩は『好きな人と一緒にいたい』。


「そ、そんなことないって!
……俺は、嬉しいし。」


俺もそうすりゃよかったのかな、と呟く燐に、志摩は一つ尋ねた。


「奥村くん、その短冊に書いてある『みんな』って、俺と奥村くんも入ってるんよね?」


「あ、当たり前だろ!?」


「それならええやん。みんなで、」


幸せになろな?と言うと燐はこくりと頷いた。


「ええと……志摩。志摩の短冊のって……」


「もちろん、奥村くんのことに決まっとるよ。」


おずおずと切り出す燐に、志摩は苦笑してその頭をなでた。
ふわふわと猫っ毛が気持ちいい。


「さすがに名前書くんはできへんかったけど、俺の好きな人は奥村くんだけやから」


「……ありがとう、志摩。」


志摩が言った言葉に、燐ははにかむように笑った。









「しっかし、今日は七夕かー……」
「デザートかなんか、作ってみる?」
「そうだな。まあ、簡単なのになるけど、適当に見繕うか。」
「もっかい買いますかー……ちゅーか、奥村くん、ほんまに主婦に見えてきたわぁ。」
「俺は男だぞ。」
「分かってますて、比喩や、比喩。」
「……ふうん。」
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