青の祓魔師 CP
□よくある放課後みたいに
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「なあなあ奥村君、放課後ちょっとつき合うてくれへん?」
「ん?・・・・・・いいけど。
どうしたんだ?」
塾の授業が終わった後、突然の誘いに燐は首を傾げた。
「内緒。」
「・・・・・・そんな顔してもカッコ悪いだけだぞ。」
「ひどっ!」
ウインクしてみせた志摩をバッサリ切り捨てると相変わらずの調子で嘆く。
「ぼーん。というわけで今日は奥村君と帰りますんで。」
「どういうわけやねん。
・・・・・・まあ、ええわ。あんま遅くなりなや。」
「分かっとりますよ。
そない心配せんでも大丈夫ですえ。」
「大丈夫やなさそやから言うとるんや・・・・・・」
「・・・・・・。」
志摩と勝呂が投げ合う言葉を頭上に、燐は広げていたノート類をまとめる。
軽い鞄に突っ込んで、それまで前髪をとめていたピンを外す。
ピンは前に勝呂に貸してもらったままだ。
返す機会も逸し、また、「そのままでええ」と勝呂も言ったため借りっぱなし。
その分、弁当で返しているつもりだが。
ピンク頭を視界に収めつつ、ピンも鞄の中にしまい込んでいると、横合いから声がかけられた。
しえみだ。