青の祓魔師 CP
□一つ壊れた距離
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夜、任務から帰って、自室の戸を開けた柔造は、廊下の向こうから聞こえてきた足音に、踏み出しかけた足を一旦止めた。
「じゅーにーっ!」
「どわっ!?」
次の瞬間、廊下の向こうから駆けてきた弟に体当たりをされた柔造は驚くとともに数歩たたらを踏んで金造を受け止めた。
「金造……」
「おん?」
「そうやって体当たりしてくんのやめぇ。」
はあ、と呆れたようにため息をつく柔造の顔は言葉と裏腹に優しい。
その表情に小さな優越感を感じ……金造はあることに気がついた。