OTHER

□UNDER THE SKY
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久しぶりの休日。
俺は公園の芝生に寝そべり、雲一つない、真っ青な空を眺めていた。
草の匂いを肺一杯に吸い込み、一度に吐き出す。
温かい太陽の光に包まれ、俺は大きな欠伸をした。


人の気配を近くに感じ、俺は目を覚ました。
「うわっ!」
俺は驚いた。
目の前に澄んだ空色の瞳。
「おはよう。ワイルド君」
至近距離から声をかけてきたのは、スカイハイことキース・グッドマンだった。

「なんでオマエがいるの?」
急いで寝ぼけた頭を覚醒させながら、俺はキースに話しかけた。
キースは俺の横に行儀良く座り、爽やかな笑顔を向けてくる。
爽やかすぎて、オレンジの香りでも漂ってきそうだ。
「公園をジョギングしていたらワイルド君がここに倒れていたんだ。心配で様子を見ていたんだよ」
「いつから見てたんだ?」
「一時間位前かな」
本当に倒れてたんなら、今頃死んでるな。
俺はそう思いながら、キースを見た。

金色の髪が風にそよぐ。
彫りの深い、甘い顔のハンサムだ。
「ワイルド君」
「ん?」
「今度、私と一緒に風に乗ってみないかい?」
なかなか魅力的な誘いだ。
すぐにOKしても良かったけれど、俺はちょっと意地悪がしたくなった。
「なんだよ。いきなり口説くなよ」
「すまない。…次はもっとうまく誘うよ」
しょんぼりと肩を落とすキースが可愛くて、笑ってしまった。

芝生に置かれたキースの手に、自分の手を重ねる。
俺たちは青空の下でキスをした。



END
2011.05.18

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