紅蓮の優姫
□最終対決.第六天魔王
2ページ/8ページ
そして……
ブォオオォ───…
開戦の法螺が鳴り響いた。
それと共に押し寄せる兵達。ぶつかり合った直後には怒涛のような音が響いた。
あちらこちらから雄叫びや刃物のぶつかる音、銃声が聞こえた。
「行くで御座る」
『うん…!!』
私達が目指すは敵大将、織田信長のもと。皆が開けてくれた道、戦場のど真ん中を駆けて行く。
辺りでは、ザビーとメカザビー数台と戦闘中の光秀、半兵衛、小十郎。
「見つけマシタヨ!プリンセス!」
「させないよ!!」
たくさんのカラクリが起こす爆風に呑まれながら横切ると、次に見えたのは前田夫婦と浅井夫婦だった。
「行かせません!ゆけ鷹よ!」
「………臣緒には…触れさせない」
飛んできた鷹を抑えたのは市の黒い手。
その後も雑兵を倒しつつ、暫く駆けて行けばようやく先陣付近へと近付き、政宗と元親が島津と慶次を相手にしているのが見えた。
「ようやく此処まで来たか」
「旦那、織田本陣は近いぜ!!」
しかし、先陣に辿り着く前に何者かに馬を攻撃され私達は吹き飛んだ。
ズシャ──…
『きゃああ!』
「ぬぅ…!」
「臣緒ちゃん!旦那!」
衝撃によろめきつつも立ち上がり、前に視線を手繰らせると人影が一つ。
「君が紅蓮の優姫様かな」
.