紅蓮の優姫
□思いがけぬ出会い
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『あれ……?あれって佐助の忍鳥…?』
外で鍛錬をしていると、空を見知った鳥が旋回していた。
『なんで私の真上飛んでるの?………あ!!』
暫く私の頭上高くを旋回したかと思えば、それは城裏にある森の方へ消えていった。
『何かあるの…?』
きっと頭の良い鳥だ。何もなくあんな動きをする筈がない。
森の奥深くまで鳥を追いかけると、ある場所で再び徘徊していた。
『彼処…?』
鳥が徘徊していた場所の真下まで行くと、木にもたれて人が倒れているのが見えた。
その人は、白い服を吐血で汚していた。
私はその血だらけな服より、その人物に驚いた。
『え?此処って甲斐だよね…?なんでこんな所に…』
私はこの人を知っている…
『……竹中半兵衛…?』
豊臣が誇る名軍師…竹中半兵衛がそこにいた。
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