紅蓮の優姫
□おかえり姫君
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「ま、そういうことにしといてあげる。ほら、上田城が見えてきた!」
下の方を指差す佐助。確かにそこには上田城が見えた。
『…ってか早くない?!こんなに短時間で着くものだっけ?!』
「忍のやることなんでも有りさ☆」
『そうでした…』
そこから少しずつ降下していくと、段々下の様子が見えてきた。
「お、いたいた!旦那ぁ!!」
『本当?!…ぁ、いた!幸ぃい!!』
庭で鍛練していた幸村がキョロキョロし始める。
『アハハッ…気付いてないみたい!!幸、幸!!上だよー!』
すると幸村は上を向き驚いた表情をした後、嬉しそうに手を大きく振ってきた。
「うぉお!!臣緒殿ぉおお!!よくぞ戻られたぁああ!!!!!」
凄い…まだ距離がかなり空いているのに、ここまで声が聞こえてくる。
スタッ…
着地すると同時に、幸に抱き付かれた。
「臣緒殿ぉお!!某、寂しかったで御座るぅう!!」
「俺様からも改めて、おかえり臣緒ちゃん!」
『幸ー!!佐助ー!!ただいまー!!』
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