家庭教師ヒットマンREBORN!

□☆依存症候群
2ページ/5ページ





「可愛いね、リボーン」



キスしたせいで、リボーンの流した涙が俺の頬についた。



その涙を、血に濡れた手で掬いペロリとなめとった…

口に広がる しょっぱい鉄の味に かるく眉間をよせて、リボーンを見上げた。




リボーンは顔を歪ませながら、何も言わずにうつ向く…


そのションボリとした様子が、あまりにも不釣り合いで、俺は短く笑ってしまった。




くすっ

「ぁ、っく……ってーなぁクソ!」



笑うと傷口がズキリズキリと猛烈な痛みと熱を発した



「なぁリボーン」



傷口から容赦なく溢れ出る温かい自分の血液を見て、もう先が無い事を痛感する


「俺はずっと、あんたのそーいう顔が見たかったんだよ」

「ランボ!」



リボーンの震える顔に、真っ赤な手を添え、優しくあやすように撫でる



「素直じゃないあんたの本当の姿が、ずっと見たかったんだぁ・・・」




「俺は…俺は……」



温かい血液とは反対に、どんどん熱を失い冷たくなっていく俺の手を上から掴み
情けない程に弱った顔をしたリボーンを、ランボは伝う汗とは対照的に柔らかい微笑を浮かべたままだった。





NEXT
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ