家庭教師ヒットマンREBORN!

□快楽主義な殺戮激情
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「君で最後だよ」



「どぅ‥‥して‥‥‥」


ファミリーの無残な死体を前に、彼女は白い服を真っ赤に染めて泣いている

その血は、俺が今殺した奴らの血‥‥彼女を庇おうとして殺された、父親の内蔵と血液‥‥‥‥‥


「理由なんて意味は無いさ、ただ お別れを言いに来たんだ」

ゆっくりと彼女の胸に手を当てる トクトクトクトク 心臓の脈打つ鼓動が手に伝わってくるみたい。


「ラン‥ボ‥‥」


名前を呼ばれたランボはニッコリと微笑んで、指先に付けられたカギ爪で、彼女の心臓まで一気に皮と肉を引き裂き、心臓をわし掴んだ。
それは瞬間の出来事、暴け出されたと気付いてない彼女の心臓はピクピクと脈をうっている


「いっ!いやぁ‥ゃ‥ランボランボ‥いやぁ‥だ」

自分の体の中に、愛しい恋人の手が入っている恐怖に、彼女は叫ぶことも出来ず小さな声で助けを求めた。


自分の心臓を握り潰そうとしている恋人に‥‥



「泣かないでティフ。大丈夫、君は一番苦しまずに殺してあげるから」


ペロリと舌を出して笑うと、掴んでいた心臓の血管を一つずつ抉っていった。

「‥あっ‥あっ‥‥‥」


彼女からの短く発せられた悲鳴が、心臓の鼓動とシンクロしていた。


「ティフ」


涙がとめどなく溢れる彼女の眼が、しだいに虚ろになる。



―そろそろだな―
―命の終わりだ―



彼女のだらしなく空けられた唇から、悲鳴と異なる声が聞こえた・・・



「き・・・嫌いに…なら…ない・・でぇ・・・」


「ランボ…・愛・して・る・…馬鹿っ」


断絶的に聞こえる彼女の声・・・

最後の言葉・・・。


 驚いた、家族を…自分を殺す人間に愛を囁くなんて、愚かしくて、滑稽で、切なくて、、、可愛い。



嗚呼 ごめんね・・・

キミの声は聞こえても、決して想いは届かない・・・

理解しがたい、その感情・・・それは、


心が凍った僕だから・・・






せめて最後に、残忍な僕を愛したキミへ餞けとして




「お別れだ。さよなら愛しいティファニー」


偽りの唇から、冷え切った「愛の言葉」を・・・




■□■□■□


掴んでいた彼女の心臓を引き千切り出し、そのままカギ爪で一気に胸から下腹部へと引き裂いた。


 鮮血が舞う


返り血を襟元と頬に甘受しながら、カギ爪に絡まった腸を解く
そして、熱も冷め、肉の塊となってしまった心臓を彼女の顔へと投げ捨てた。




―サヨナラ―



そこへパシャっと一瞬
不愉快な光りを浴びせられた。



そいつは、黒装束の死神

最狂ヒットマン リボーン


撮った写真を画面確認しながら、ツカツカと近づいてくる




「よぉ、悪魔ランボ。愉快な仕事するじゃねーか」


「‥‥‥」



嫌味な冗談をニヤニヤと告げてくるリボーンを無視して、俺は素早くタオルで血を拭い、武器の収納を始めた



「おいおい、無視はねーだろ。なぁ‥‥」



ぐっと顔を指で上げさせられ、頬に付いた血を舐められた。



「止めてくれる?不愉快だ」



熱湯も瞬時に氷りそうな冷たい目で、これ以上無いって位に睨んでやった。




「なんだそりゃ‥そりゃ誘ってんのと変わらねーぞ‥」


割って入るように、ねっとりとリボーンの舌が口内へ侵入してくる。


「んっ‥はぁ‥ぁ‥‥」



かつては恋人(愛人)だった彼女の、ぐにゃりとした死体を前に、不覚にも俺は少し感じてしまった。


彼女だけじゃない。
彼女と、一つのマフィアの死骸が転がる

この場所で・・・


悪趣味にも、ゾクリと寒気が走る。

舌に絡み付いてくるリボーンを、殴り付けるかのように突き放した。



「はっ、信じらんない‥‥」



それは、たしかにリボーンへ投げ付けた言葉だった筈なのに、僕の残り少ない微々たる良心にグサリと突き刺さった。





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