家庭教師ヒットマンREBORN!
□キス★キス★バン★バン
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年下のリボーンは俺の幼なじみ。
だからなのか、彼の我が儘や傍若無人な態度も弟みたいだって錯覚で甘く許してしまう。
でも、俺の勝手な兄弟ごっこも今日でおしまい。
リボーンの、この一言で‥‥
「ランボ、俺の愛人になれ」
いつものように俺の家へ来て「コーヒー」って言いながらフカフカの牛柄ソファーに座ったリボーン。
そぅ、それは何時もと変わらない日常のはずだった。
今日も単発的な言葉を発しながらコーヒーを飲んで、新聞を読みながら朝食をとって、一服したら仕事に向かって行くのかと思った。
だから、リボーンの予想打にしない━愛人になれ━とゆうセリフに、俺は硬直してしまった。
「いつまで惚けてるんだアホ牛」
若干呆れながらリボーンが俺に近付いてくる。
俺より低い、幼い顔をした最強のヒットマン━━リボーンの手が、俺の頬に触れようとした瞬間、ズザザっとリボーンから離れた。
『俺、リボーンとは付き合えないから!!』
「‥‥何故?」
少し怒気を含んだ言葉に、俺は一瞬怯んでしまった。
『かっ、からかうのは止せよ!俺は幼なじみの男で、リボーンは年下で!愛人なんて真っ平ごめんだ!!』
滅茶苦茶な言い訳。
でも言いたい事は全部含まれたこのセリフを、リボーンはしれっと流しやがった。
「からかってねぇ、ゴタゴタ言わず愛人になれってんだよ。断ったら殺す」
今まで感じた事の無い最上級の殺気を放って、俺の額へ銃をかまえる。
カチっと銃から音が鳴ると、俺は━ヤバイ!死ぬ!━と脳内危険信号を鳴り響かせ、冷や汗をダクダク流しながら引きつった笑みを浮かべ
『わっわっ!分かった!成るっなるからぁー!』
俺はリボーンの愛人になってしまった。
「理解したならそれで良い、今夜はココへ帰ってくる、メシの支度しておけ。」
そう言ってリボーンはボルサリーノを深く被り、俺の頬に軽くキスをして出ていった。
ヤバイ!!
に‥逃げなきゃ!
暫らく呆然と『リボーンの唇柔らかい』なんてどうでも良い事を考え耽ってしまった。
今はソレどころじゃ無いのに‥‥
━ど、何処に逃げる?━
ツナの所?
いや駄目だ!ツナとリボーンはファミリーじゃないか!ツナへ逃げても意味が無い。
ボスの所?
リボーンが攻めてきたらどうしよう?あのプライド高いリボーンの事だ、全力を使ってボビーノに攻めて来るに決まってるよ。
ボスには迷惑かけらんないし‥やっぱり‥
一人で逃げるしかない!
ランボは携帯でボスに連絡をとると『ボス、今迄お世話になりました。グスン俺しばらくココから離れます、落ち着いたら極秘で現在報告しますので‥‥ではっ!』そう一気に話し終えると、お気に入りの牛柄のカバンに、シャツやパンツと詰めていった。
『出来た。ふっ‥‥さよなら我が家、家具‥勿体ないけど我慢。』