家庭教師ヒットマンREBORN!

□☆PaiN
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あぁ、リボーン。

誰が言った言葉だったかな?

愛とは、互いに呼吸をして育っていくものだと・・・

だから、離れる時は生きていけない程に、苦しい絶望が潜んでいるのだと・・・・。












家に帰ると、電気は付いていないのに気配があった。






頑丈にロックされたこの部屋に入れるのは唯一人、幾多の愛人を捨ててでも良いと思える愛しい恋人・・・




溜め息を零しながらパチっと電気を付けると、モゾっと黒い影が動いた。












「リボーン」



ポロポロと、しゃっくりも上げず、ひたしきりに声を上げる事も無く、
泣き方を忘れてしまったかのように、目から雫を零すランボ・・・
こんな泣き方をする時は、いつだって決まっている。



今日は殺しをしてきたんだな・・・




「いい加減なれねーとダメだろ・・・」





くしゃっと、猫ッ毛の様に細いフワフワした髪を撫でてやる、ランボは一層涙を零して抱きついてきた。






「ランボ・・・」







少し震える肩に顔を乗せて、優しく抱きしめ返してやる、こんな俺達にとって殺しが日常茶飯事なくせに、いちいち涙を流す落ちこぼれのヒットマンを、可愛いと思ってしまうのは、きっと俺には無い純粋な気持ちがあるからだろう



格下だと相手にしてこなかったのは、ランボが同じヒットマンとして、俺と同じ枠に入っていると認めたくなかったからだ・・・



でも俺は、人を何人殺したって決して涙なんか流さない、そんな気さえも起きはしない・・・きっと両親や愛人を殺せと言われれば躊躇う事無く引き金を引くだろう、そしてそんな呪いを受けた自分自身を時折おぞましいと思うのだ。







血塗られた手を、必要だと大事に受け止めるランボに、俺の心は癒される。





愛人より、家族より、ファミリーより、自分自身よりも、いつしか大切な存在になったランボ・・・・。












きっと、、、運命だったのだ。






必然とゆう名の運命だと・・・。







「泣かなくても良い、ランボ・・・」




「でも、、でも、リボーン・・・」





「一人前のヒットマンになるんだろう?なら、泣くんじゃねーよ。殺されたヤツも、んなヘッピリにやられたんじゃーたまったもんじゃねーぞ!だから泣き止め・・・な?」




大きな目を更に大きくして、俺の言葉通りにランボは最後の一滴を目じりに浮かべながらコクンと笑みを零した。




「うん、ありがとうリボーン。」








「じゃー、とっとと顔洗って来い、今日は俺が飯を作ってやるよ」




ぽんぽんと頭をたたいてやると、涙を袖で拭きながら照れたようにお風呂場へ駆けていく。








「仕事終わってからまだお風呂入ってなかったんだ。ついでにシャワーも浴びてくるね!」





「おー!出る頃には、作り終わっといてやるよ」






きっとランボはシャワーの中でも、また声を殺して泣くんだろう、自分の手で消してしまった命の重たさに懺悔しながら・・・そして、俺の前では泣かない様にシャワーの水と共に一滴残らず綺麗に流してくるのだ。



それを分かっていても、俺は何もする事は出来ない。

ヒットマンになると、ランボが望んだ事だから、俺はその手助けしか出来ないんだ・・・せめて、一緒に居る時だけは笑顔でいられる様にと、せっせと考えるだけ・・・








ランボが笑顔で居られるように・・・
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