□滅べ変態!
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5時間目


なんてこった…


「彼は、今日から月1回授業に来てくれることになった、アンディです」


アンディ、ものすごく私好みだ…。

青い瞳、栗色の髪、長い脚、細い身体、スッと通った鼻。


素敵だ…!
むしろ好きだ…!!


きっと今の私は、目がハートにでもなっていたのだろう。

アンディが南野に挨拶したとき、南野が敵意剥き出しだったから。





6時間目


あぁ…アンディかっこ良かったなぁ…。

アンディがかっこ良過ぎて世界史の授業が頭に入らない。
アンディかっこ良いよアンディ。


「…絶対俺の方がかっこ良いのに…っ」


自惚れるな南野よ。
アンディの方がかっこ良いって。

瞳青いし、脚長いし、かっこ良いし、なにより、変態じゃないし。


月に1回しか来ないのが悔やまれる…っ!


あ、やっと授業終わった。
早く帰りたいなー。





放課後


「さて、帰るか」

「名前、一緒に帰りますよね」

「いや、1人で寂しく帰るよ」

「2人で帰れば寂しくないですよ」

「今日は寂しく帰りたい気分なの!」


素早く鞄や上着を持ち、逃げるようにダッシュで下校した。


「っはぁ…はぁ…」

「大丈夫ですか?鞄持ってあげますよ」

「…はぁ…はぁ…なんで…あんた…平気、そう」

「当たり前でしょ。俺だって男なんですから」


さ、ゆっくり帰りましょう、とか言いながら私の鞄を持つ南野。

なんで、こういう事を普通に出来るかな。
ほんと変態のくせに優しいし、頭良いし、顔も良いし、運動も出来るし…欠点が無い奴だなほんと

こんな奴に好かれたら断る理由無いよね…。


あれ

これじゃ、まるで…


「…ないっ!絶対有り得ないっ!」

「え?な、何がですか!?」

「う、うるさいっ!あんたなんて…あんたなんて…」





滅べ変態!





(いきなり何を…顔、真っ赤ですよ?)
(うるさい変態!)





END
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