薄桜鬼BOOK

□Winter☆Chrismas〜斎藤一〜≪SSL≫
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‡‡‡


12月―――…。

街は、どこもかしこもクリスマス一色に染められてる……。

大きなクリスマスツリーに、キラキラ光るイルミネーション。


私は斎藤先輩と、久し振りのデートで街をウキウキしながら、斎藤先輩と手を繋いで歩いてる。


ふと私は思う。
斎藤先輩のいつになく穏やかな横顔を見ながら…。


(聞いたら先輩は、呆れるかな…?)


そう思ってると、斎藤先輩は私をじっと見ながら、静かに言った。


「……何か俺の顔についているのか?」


「…えっ?ど…どうしてですか!?」


「…さっきから**の視線を感じる……」


先輩は、少し恥ずかしそうにそう言う。

私は斎藤先輩の少し照れながら、目を泳がせてる時の顔が堪らなく好き…。


「気になりますか…?」

私はクスッと笑って答える。

「…まぁ…な」


「なら…当ててみせて?」


「**…アンタはいつからそんなイジワル覚えた?」


「私の隣の誰かさんです♪」


「それ、は…。いや、そんな筈はないと思うが…だが…」


「他に誰が居ます?」


「…………」


(あ、黙っちゃった…)

真剣に考えていた、先輩は私の体を抱き寄せた。

「冷えてきたし、どこか落ち着ける店に入るか」


「え…せ、先輩?」


「…**の質問の答え、当たったら、アンタからのキスが欲しい…///」


「……は…い…///」


―――カラン…。

先輩と2人で入ったお店は、どこか落ち着きのある小さなコテージみたいなお店。


そこで私達は、そのお店のイチオシのケーキセットを注文した。

そしてメニューがテーブルの上に運ばれてきて、
私達はケーキを静かに口に運ぶ。


「わ…美味しい!!」


私がそう言いながら顔を綻ばせ、斎藤先輩は優しく微笑みながら、私を見詰める。

その微笑みにドキッとする。

そして先輩はスッと真顔になって、私に言った。

「…さっきの答えだが…」

「……はい…」


「…『サンタクロース、今も信じてる?』…で合っているか…?」


「えっ…!!」


「**が考えそうな事だな」

クスッと斎藤先輩は笑って、恥ずかしそうに私の頬に手を伸ばしてきた。


「…約束…さっきの…///」
「…っ!!……/////」

―――私は勇気を出して、先輩に優しくキスをする…。お互いの唇の温度を感じるようなキスを…。

窓にはフワリと静かに雪が舞い降りてきていた……。



‡fin‡
 

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