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□馬鹿ですね、全部夢ですよ
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夢を、見た。

いつものように塾の教室で、みんなと話して、じゃれあって。
奥村先生に何かいたずらしようとしている燐に便乗して、私もいたずらしようとして。
それをいつものように怒る勝呂くんと、それを宥める志摩くんと子猫丸くん。
けんかしないでって言って慌てるしえみちゃんに、馬鹿じゃないのと出雲ちゃん。
そこに奥村先生が来て、



そんな、いつもの光景。
ただ、ただ一つだけ違うものがあった。

みんなとじゃれあう子が、私じゃないこと。
燐といたずらしてる子が、私じゃないこと。

私がいつもいる場所に、私じゃない誰かがいた。


あなたはだれ?

そう聞いても、まるでこちらの声なんか聞こえてないかのように振る舞うその子。
実際聞こえてないのかも。


これは夢だ。
ふわふわしてて曖昧だから。
夢だと分かってるのに、その光景を見てるのがなんだか辛くて。

一人で泣きそうになったとき、君が来てくれる。
いつも、いつも、いつも。


両手を広げておいでって言ってくれるから、私はそれにすがり付くんだ。


そして、夢だよって。





眠りから覚めればすぐそばに君がいて、現実でも私は君にすがり付くんだ。







馬鹿ですね、全部夢ですよ
(夢でも現実でも優しい君が、私の全て)
(大好きだよ、アマイモン)



(120123)

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