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□誓いは空に願いは地に
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「またこんなに傷ついて。だから俺様に任せとけって言ったのにさ」


 そっと私を抱き上げて、彼は私の傷口に触れた。とたんに白い光が彼の手からあふれ出し、痛みはひいていった。


「助けなくっていいっていったはずよ」


 私はもうない痛みに安堵しながらも、きつく言い放った。


「うるせぇ!また無理しやがって!女なんだから無理するなよ」


 言葉は乱暴だけれど、傷口があったところをなでる手はとっても優しくて……。また心配をかけてしまった自分に腹が立つのと同時に、それ以上に幸せな気持ちになる。


「オーサが危険な目に遭うのなんて見たくなかったんだもの」

「なっ……。俺様はあんな下級魔獣になんてまけねぇ!!!」





 そう彼は、オーサは人間の見た目をしているが、本当は人間ではない。上級の魔族であるので、本当の姿は私たち人間には見えないそうだ。





 数ヶ月前、魔道士の見習いだった私はあることを理由にオーサを召喚してしまった。



 そのせいで、魔道士の先生に魔獣がたくさん住むこの場所へ飛ばされてしまったのだ。ここがどこだか分からないので、戻ろうにも戻れない。




 今ではそれを後悔していない。だからオーサと出会えたのだから。



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