咎狗

□お兄ちゃんは心配性
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ある体育の時間。
「痛っ・・・」
リンは足首を押さえて座り込んでしまった。
「大丈夫か、リン」
リンを見つけてアキラが駆けてきた。
「アキラ・・・ちょっと捻っちゃったみたい」
リンはそう言って立ち上がろうとした。
「痛!!」
「無理するな、おぶってやるよ」
アキラがリンに手を掛けようとした瞬間、誰かがリンを奪い、『触るな』
そう言ってそいつはリンをお姫様抱っこして保健室へと向かった。


「おい!離せよ!!」
「黙れ、うるさい」
リンがジタバタしている間に目的地へと着いた。
「ほら、大人しくしてろ」
リンはベットの上に座らされた。
そして足に手当てをされる。
「っ・・・な、何のつもりだよ、今更」
リンは強くそいつを睨む
だが、そいつは無言で事を進める。
「答えろよ!シキ!!」
「しばらく動かさずに安静にしていろ」
シキとよばれたそいつはリンの足首に包帯を巻く。
「そういう事「ずっと」・・・?」
「ずっとお前の事が心配だった」
シキはリンの目を見て優しい声で囁く。
「ずっと、お前だけを見てきたんだ」
リンは驚いた様子でシキを見た。
「・・・悔しかったんだ、お前がアイツを見てるのが、俺じゃなく・・・アイツを・・・」
シキはリンの顔に手をやる。が、すぐに払われる。
「っ、心配とそれは違うだろっ」
「一緒だ。お前に危険が及ばないか、お前に悪い虫がつかないかしんぱいだった」
「アイツは、カズイは虫じゃない!!」
リンは涙目になりながら言う。シキは今にもこぼれ落ちそうなリンの雫を舐めると
「なっ!!」
シキはそのままリンを押し倒し、自分の唇をリンの唇に重ねる。
「ふっ・・うンん」
リンは突き飛ばそうとするが深く口づけされているため、力が出ない。
「んンっ・・・はっ、はぁはぁ」
やっと長い口付けが終わり、リンは息切れた。
「リン・・・」
シキはまだ息切れてるリンを見る。
キスのせいか、少しリンの顔が赤らんでいる。
「な、んで、こん、な」リンはシキを見る。
すると、今まで見たこと無いシキの切なそうな顔があった。
「っ、・・シキ?」
リンはシキのその顔をみた瞬間、今までのシキに対する憎しみが不思議と無くなった。
「今まで、すまなかった。・・・アイツのことも。」
「!!シキっ!」
気がつくとリンの方からシキを抱き締めていた。「!?リン?」
「もう、いいよ・・・」「・・・」
リンは泣いている。
「あの時のことは、今でも許せないよ。でも、もういいんだ」
シキは手でリンの涙を拭いてやる。
「俺もいつまでも、引きずってちゃだめなんだ」リンはシキの方を見る。シキもリンを見る。
「好きだ・・・リン」
「シキ・・・」
そして、二人の唇が重なる。





キーンコーン、カーンコーン

シキとリンは未だ保健室に居る。
「ねぇ、シキ」
リンは隣で寝てるシキに語りかける。
「シキは俺がシキのこと見てないって言ってたけど」
シキの反応は無いがリンは続ける。
「俺は見てたよ。いや、むしろ追ってた。」
「俺にとってシキは自慢の兄貴だよ。」
「じゃあ、これからは自慢の恋人だな」
さっきまで背を向けて寝ていたはずのシキがくるりとリンの方をむいた。
「!なっ起きてたなら返事してよ!」
「いや、なにげにキスしてくるかと思って」
「っ///誰がするか!」
リンはそっぽを向いた。
「ふ、お子様め」
ドカッ
「つっ!!」
リンは怪我をしてない方の足でシキの足を蹴る
シキは地味に効いたのかもだえている。
「へーんだ!シキが悪いんだからね!!」

「くそっただですむと思うなよ」
シキはリンを掴んだ。
「やっ、シキ!どこさわって!あっ」
「悪い子にはお仕置きが必要だ」



そして、シキのお仕置きタイムが始まったのだった。



あとがき↓

はい。ここまで読んでいただき有難うございました(≧∀≦)
初のシキリン・・・
読めたもんじゃありませんね(;´д`)


こんな駄文ですが、感想などありましたら、どうぞ、書いてやって下さい
それでわ\(^_^)(^_^)/

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