第一弾<book>

□ちゅうりっぷ【ちぃ桃姫子様】
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此処は、魔導師ギルドフェアリーテイル。
今日もいつものように騒がしい・・・のだが・・・


「うおぉぉぉぉぉぉおぉぉぉっっっっっっ!!!!!」


悩める青年がいたようだ。

青年の名はグレイ。氷の造形魔導師である。

「あらあら、どうしたのグレイ?なんか悶々としたオーラが漂ってるわよ?」


そんなグレイにほわほわとした空気を身にまといながらにこにこと話しかける銀髪の女。

「ミラちゃん・・・俺・・俺って・・・ヘタレだったんだな・・・・」


「あら、今頃気がついたの?あなた相当なヘタレじゃない」


にこにことしながら毒吐くこの女はミラジェーン。いわゆる癒し系な彼女は、このフェアリーテイルの看板娘である。





「それで?なにを悩んでるの?もしかして告白!?そうなの!?そうよね!?そうなのね!?」


「うっっ・・・なんでわかったんだよ;;・・・ってか声デカイってばっっ;;;」

「お相手は・・・・・ルーシィってとこかしら?」

「そこまでわかってたのか!?俺なんかしたのか?無意識に独り言とかで暴露してたのか??ってことはもう知られてんのか?うわぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁどーするよ俺;;」

「落ち着いてグレイ、別にグレイが無意識のうちに暴露してたんじゃないわ。わたしが見ててもしかしてって思ったんだけど・・・当たったみたいね。」


「そーか・・・えっ・・・俺そんなに分かりやすかったか?ってことはミラちゃん以外にも知ってる奴いんのか?」

「ええ、結構分かりやすかったからギルドの半分はわかってるんじゃないかしら?確信じゃないにしろもしかしてって思ってる人は多いんじゃないかしら?」

「そぉか」

「で?」

「は?何だ?」

「どうするの?」

「は?なにをどうすんだよ?」

「なにをって;・・・告白よ!こ・く・は・く!するんでしょう?」


「そうだけどよ・・・


**********************************

ところかわってルーシィの家。

グレイがミラに相談しているころ、ルーシィも小説を書きながら悩んでいた。




どのように告白しようかと・・・

相手は・・・・・・






グレイだ。


そう、ふたりは同じ時刻に同じ事で悩んでいたのだ。




そうこうしているうちに、ふたりはとうとう決心したようだ。




今日こそ想いを告げると。



二人は同じ事を思いながら、花屋に向かった。

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