遊代

□プライド
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ルーシィが寝っころがってから数分後、彼女の呼吸が変わったのがわかった。

「眠った…のか…?」

返事は無い。どうやら完全に眠ったらしい。
オレはホッとしながら急にある事に思い当たる。

今二人っきりだ。

少なからず…いや、確実にオレはこいつに恋心をいだいてる。

何でこいつはこんなに無防備に平気で寝れるんだ。いや、寝ろと言ったのはオレなんだが。

状況を気にし始めると、急に神経が敏感になった気がしてルーシィの寝息、ルーシィの匂いが強く感じる気がした。

無意識にゴクリと喉がなる。

いやいやいやいや…
寝てる相手に何かしようとするのは、オレのプライドに反するし、何よりバレたら殺される。
よし、大丈夫問題ない。

「うぅん…」
「!」

ルーシィが寝返りをうってこちらに顔を向ける。
何ともあどけない表情で気持ち良さそうに寝てる。

オレの中でぴしりとヒビが入る音がした気がした。

まぁつまり



プライドはへし折られる為にある
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