short

□日常
1ページ/1ページ




 俺たちは大坂四天宝寺中学校テニス部や!

金太郎)「なーなー! しーらーいーしー!それ、くれぇや!」

蔵ノ介)「いやや、自分で買いぃや」

金太郎)「ワイ、今、金ないんや!」

蔵ノ介)「それは自分が悪いんやろ!」

小春)「金太郎はん、がまんしぃや」

金太郎)「えー! いやや、いやや!」

蔵ノ介)「そうか、そんなことを言うんならしゃーないわ」

 クルクルと蔵ノ介は左腕に巻かれてある包帯をはがしていく。

金太郎)「わー! ちょ、待ってぇや! ワイ、まだ死にたくない!」

蔵ノ介)「なら、言うことききぃや」

小春)「いやん! 蔵リン、す、て、き!」

蔵ノ介「蔵リン、言うのやめ言うとるやろ」

ユウジ)「小春! 浮気か! 死なすど!」

小春)「うるさいわ! 一氏!」

ユウジ)「こ、小春ぅ」

 ゴ!!

銀)「……っつ!」

 バタッ……。

 銀が突然倒れた。


小春)「銀さん!? どないしたん!?」

千里)「なー、こっちに俺ん下駄ば飛んでこんかったばい?」

ユウジ)「下駄? あの鉄下駄んことかいな」

千里)「ああ、石けったら下駄ごと飛んでいったばいね」

千里の右足に下駄はなかった。

金太郎)「千歳! これんことか?」
 
 金太郎が片手をあげてみせた。その手には下駄。

千里)「おお、それや。ありがとうな、金ちゃん」

銀)「ん……」

蔵ノ介)「あ、気がついたか?銀さん」

銀)「え? ああ……なんや突然下駄が飛んできて……」

銀さんと千歳以外)「え? それって……」

 千歳のほうに視線が集まる。

千里)「え? な、何?」

金太郎)「千歳の飛ばした下駄が銀んに当たったんや!」

千里)「え!? すまん! 銀さん!」

銀)「大丈夫や」

小春)「銀さぁん! 私が大事をとって保健室照つれてったる」

ユウジ)「だめや! 2人でなんか行かせへん! 俺もついってたる!」

光)「やっぱ先輩らキモイっすわ……」

小春・ユウジ)「な、なんやて!?」

謙也)「まだ、甘いなぁー」

蔵ノ介)「どれ、俺が連れて行くわ」

金太郎)「ワイも行く!」

光)「なら、俺も行きますわ」

謙也)「ほな、俺も行く」

小春)「私も行くわー」

ユウジ)「小春が行くなら俺も行く!」

小春)「ゴルァ! ついてくんなや一氏!」

ユウジ)「こ、小春ぅ!」

小春)「シッシ!!」


 今日も平和な日常でした!


☆終わり☆


 日常

  (それはありふれたもので、大切なモノ)

 
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ