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□とろける味は……。
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「英語なんてキライだー!」

 英語のテストを返されたとたんに、片思い中の切原君がそう叫んだ。

「ほら、次!」

「あ、は、はい!!」

 それに気をとられていた私は、自分のテストを返してもらうのを忘れてしまっていた。

 み、見たくない!

 今回の英語のテストはテスト勉強をしないで、どこまでできるか。というのに挑戦してみた……という言い訳をしてテストに挑戦している。

 なので、今まで以上に悪い点数がついているハズ。

 ソローっと半分に曲げられたテストの隙間から点数を覗く。

「じゅ……!?」

 つい、点数を口にだすところだった。

 つかさ、ちょっとマジどうしよう。11点だって、11点。

「何? あんたもヤバかったワケ?」

「あっ!!」

 切原君にとられてしまった。

「あ、何だー結構いいじゃん」

「は? これのどこがいいの?」

「俺何てコレだぜ!?」

 後ろに回られ、首の左右から手が伸びる。抱きしめられているような格好だ。

「きっ切原君っ!?」

「ん?」

 まったくもって気にする素振りをみせずに、それでもって私の頭の上に頭を乗せてくる。

「ほら、コレ見ろよ」

 バクバクと壊れてしまいそうに動いている心臓の前に切原君のテストがほんの少し開き、その隙間から見える点数。3点。




 え? 3点? さ、3点!?


「な!? ヤバイだろ!? コレだったらお前の点、イイって感じんだろ!?」

「た、確かに……」

「あ、そうだ。ちなみに、15点以下のヤツは放課後補習だかんなー」

 え!?

「ちなみに今回は2人だけだぞー」

 教師が横目私たちを見た。

 え、私たちだけ!?

 ヤバイじゃん! マジで私バカじゃん!?







     
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