隣人

□親馬鹿(希苅様キリリク/205000)
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「アレ?」
気付いたのは、それが特徴がある毛色だったからだ。

「――アンタ、『猿飛』サンって言ったっけ?」
店のテーブル回りン時に、たまたま見知ったアタマにオレは声を掛ける。
マーガレットさんやベルのヤツに絡まれて、ほぼ半泣きの男は、いかにも『天の助け』ッツー顔をして、その男は顔をオレの方へ向けた。

「かかか、かぐやちゃん!助けてぇ……!」
ああ、やっぱり。とオレは一人ごちる。

コイツは、幸村の『元同居人』だ。

【両脇を化け物に挟まれ…「ちょっとかぐやちゃん!ナレーションが口からダダ漏れよ!」「そーよ!大体、誰が化け物よ!」
思わず口から本音が漏れていたオレに、ベルとマーガレットさんが食って掛かってきた。
「本当の事を言って何がワリーんだよ」
「ほっ…本当の事ですって!?何よ!ちょっと自分のほうがモデル体型だからって!」
「そーよ!髪なんかサラサラキューティ、自慢してんじゃないわよ!」
「あーハイハイ。猿飛サン、オレが着いてる卓で飲もうぜ」
そう言ってオレは猿飛を立たせる。
「まー!かぐやちゃんったら、片倉さんだけじゃ物足りないみたいよ!」
「んまぁ!イイ男を独り占めするなんて、ヒドイ女だわッ」
「ウッセーよ。ああ…気にしなくてイーヨ、Come on.コッチだ」
【化け物の餌食になって「だから、ナレーションがダダ漏れだって言ってんでしょおおお!」


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