キリリク

□Later(キリリク)*
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幸村は耳まで真っ赤にして下を向いていた。
身に纏うものは無いに等しい物だから、幸村の雄が反応しているのが手に取るように分かった。
本当に楽しい。ゾクゾクする。
閨事での駆け引きも、ギリギリの所で引き離す。
あぁ、オレって典型的Sadistなんかな…。
うっとりとした笑みを浮かべながら、政宗は尚も意地悪を続行する。

もっと、見たい。
コイツの慌てた、困った顔を―――。

「じゃあ、次は体洗ってやるよ!」
「ええっ!!?」
――Nice!イー表情だ!!
政宗は口元を押さえ、笑いを必死になって堪えた。
思っていた以上の幸村の表情に、嬉しさが込み上げる。


――――しかし。
事態は、一変した。


「…某は良いでござる。政宗殿に洗ってもらいましたし、今度は某が。」
そう言って、白磁の器を手に取ると。
「政宗殿の体を洗って差し上げるでござる。」



「……………ん?」


政宗は、笑顔のまま固まった。


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