キリリク

□いっしょでござる*(フリリク)
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先日、ちょっとした事より手に入れた若返りの薬。(※【再認識】参照)妙な思い付きと、下心全開の好奇心で政宗殿の酒に混ぜてみた。
『あぁ!さぞや政宗殿のご幼少期は可愛らしいに違いない!』なんて思っていた。
そして一晩たって、効果は表れた。幸村の目の前には、小さくなった政宗がいた。
いざ、本当に目の前にしてみると、
『…かっ…可愛ッ…!!心臓が…ァァァ!!』
と、その場に鼻血の海を作り身悶える
案の定、政宗の小さい頃は幸村の思惑通り、可愛かった。――だが、

「オマエ、誰だ?」
「……は!?」
酒に混ぜたのがいけなかったのか。政宗は幸村の事をキレーに忘れていたのだ。
否、忘れていたというよりも。《記憶までが子供になってしまった》と云うのが正しかった。

おそらく政宗の容姿からすれば、元服を終えたくらいだろうか。もう少し下かもしれない。
まだ【政宗】と云う名を継いではいないのだろうか?
事実、幸村が「政宗殿」と呼ぶと「?それは九代様の名だ」と云う。
やはり、記憶までが幼くなっている。―が、そんなん関係ない。
幸村には目の前にいる人物が政宗なのだ。

小さくなった政宗に、幸村は「某、真田幸村と申す!政宗殿とはよき好敵手」と云い、
「恋仲でござる!」
と、幼くなった政宗に吹き込んだのだ。


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