キリリク

□彼の事情(フリリク)
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「ねぇねぇ、佐助くん。お酒たんなーい」
「ハイハイ。さっきビールとカクテル頼んどいたよー」
「さっすがぁ」
きゃあ、と女の子からの賛辞が上がる。
佐助は女の子に囲まれながらも、視界の隅ではずっと政宗を見ていた。
幸村や元親達と楽しく談笑している様が、ひどく自分を苛立たせる。
気になるなら行けばいいのに。と思うのだが、幹事である自分が女の子をほったらかしにする事も出来るワケ無く。
手元のグラスの酒を飲みながら、しばらくの間ずっと、やきもきしながら笑顔を振りまいていた。


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