頂物・捧物
□勉強会と言う名の…(頂き物)
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「政宗殿…」
「Ah〜…?」
「ここはどうやるのでござるか?」
隣に座る幸村の肩が触れる。
「Ah〜ここはだな、この式を此処に加えて…」
次のテストで全ての教科を80点以上取らねば夏休みがなくなるという幸村にせがまれて、幸村の家で勉強会と称して家庭教師中だ。と言ってもメンバーは俺と幸村だけのマンツーマン。
幸村と一緒に住んでいる佐助はバイトでいない。
「なる程…授業より解りやすいでござる」
先生が聞いたら泣きそうな事を言いながら、幸村は次の問題に移っていた。
「お褒めの言葉Thanks あと少しやったら休憩しようぜ?」
普段赤点ギリギリの点数なのが不思議な位、幸村の飲み込みは良いと思う。
「…おい」
「?何でござるか?」
「何って…」
「政宗殿?」
腰に腕が回されていて先よりも幸村と密着する形になると、文句を言おうとする俺に、不思議そうに見てくる。
「なっ…何でもねぇよ」
何事もないかの様なその態度に、自分だけがその腕に意識している様で恥ずかしく、ドキドキしながらも平静を装ってみた。
「…っ」
が、やっぱり気になってしまう。
「…如何された?」
低くい声と、幸村の触れる場所から熱が伝わってきて…。逆に自分の心臓の音が幸村に聞こえてしまうのではないかと意識はそちらへ向いてしまっていた。
「…政宗殿…?」
「っ!!」
気付けば耳元でしっとりと呼ばれ、腰に回された腕で力強く幸村の膝の上へ引き上げられていた。
「っFool!!何してやがるっ!!」
「…何、とは…。某が教えて頂きたい」
「Ham?」
ビックリする俺に、何を言うのだと幸村は悪戯な笑みを口元に称えていた。
「っんん!!??」
抗議を続けようと顔だけ振り向けば、雄の目をした幸村。
そのまま口付けられて、あっという間に歯列を割って進入してきた熱い舌に翻弄されかける。
「っふ…あん…んんっ…よ、よせっぁっ!!!」
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