頂物・捧物
□甘味堂本舗
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幸「あいむほーむで御座るよ、はにぃ」
政「Ohー! どちらの旦那様でしょうか、お越しやす」
幸「政宗殿……お、怒っておられるのか?」
政「Ha! 寝言は寝て云え」
幸「さすれば今より、さあ! 共に某等の愛の巣にべべべべっどいんで御座るぅぅぅ!」
政「そういう意味じゃねぇ!」
■暗転■
このお話は、武田カンパニーの騎馬隊に所属する真田幸村さんと、世界の伊達財閥の長男にして今は専業主婦である伊達政宗さんの、愛と鼻血溢れる新婚生活です。
■翌日■
幸「すゎすけぇぇぇ!」
佐「はいはいどうしたの旦那?」
幸「……矢張りお前の所為だ!」
佐「何がですか?」
幸「昨夜家に帰ったら、政宗殿に『どちらの旦那様』などと云われた!」
佐「はぁ……伊達さんかなり怒ってるんだねぇ」
幸「お前の所為だぞ、佐助!」
佐「ちょっと、何で?」
幸「お前が某のことを『旦那』と呼ぶから、政宗殿が誤解してしまったのだ!」
佐「……いやそれ違うと思いますがね」
幸「何が悲しくてお前と宜しくせねばならんのだ! 某が、某が押し倒したい程にお慕い申すのは政宗殿だけだと云うのに!」
佐「こちらこそお断りです。まぁ伊達さんの方なら……って嘘、嘘!」
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