生徒会の日常生活

□議題3:『ささやかながら反撃開始です』
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弓道部主将:榊原 理人 -サカキバラ リヒト- 3年

弓道部主将であり成績はトップクラス
紳士的でリーダーシップのとれる彼は絶大なる人気を誇る

だが自分の欲しいものを手に入れるためなら手段を選ばない






心「ちょっと…!梓に何してんのよ!!


だいたい人に向けて弓を引くだなんて非常識だわっ!!
しかもここは廊下なのよ!?」






榊「別にいいじゃないか実際、彼女自身には当たっていないしね


それに廊下で弓を引いてはいけないなんて校則にはないだろう…?」






心「なっ…!そんなの当たり前のことじゃ…!」






渚「如月もういい」





怒りで頭がいっぱいになった心愛を渚は制した





そしていまだに涼しい顔をした榊原に対して渚は特に表情を変えなかった






渚「『お前、俺の妹に何してくれてんだ、もし当たったらどうする』なんてことは言わねーよ
お前の腕ならありえないしな」






榊「そう、そのほうが僕も助かるよ」






渚「で、お前の要望と《ゲーム》は?」







笹「会長!彼は生徒会の人間に少なからず危害を加えたんですよ!?そんな奴に《イベント》に参加する権利なんて無いは…」







渚「笹崎お前、珍しく熱いな」





笹「!!?」






そんな渚の発言に笹崎は困惑する






榊「…要望は周防梓を僕のものにすること

《ゲーム》の内容は弓道で僕と一騎打ちで一発勝負の対決だよ」






寒「榊原…それは流石にやり過ぎだろ

だいたい梓ちゃんを彼女にするって個人的すぎる」





榊「それはそうだろうね


でも『生徒会執行部』ができる範囲のことならなんでもいいんでしょ?」





そのときはじめて榊原は表情を変え不適に笑った








ビリッ







何かが裂ける音が響いたと思うとそには先程まで矢を射ぬかれた梓が立っていた


そんな梓の姿は右肩だけシャツがさけ白くて丸い肩があらわになっている






梓「別に私はかまいませんよ


勝てばいいだけですし(ベスト持って来ててよかった…!)」






すると榊原は心底嬉しそうに笑った






榊「君ならそう言うと思ってたんだ…!!


あ、忘れてたよ後一つ条件つけていいかな?」








―弓道場―







零「流石に今回は無理だよ
条件が不利すぎる」






珍しく真面目な鬼灯の意見に生徒会メンバーは同意する






梓「そうですね、よりによって日和ちゃんを指名されるだなんて

てっきり私かと思ったんですけど…」






笹「そうだとしても不利なのはかわらねーだろ

相手は弓道部主将だしな」






梓「そうだけど…


日和ちゃんの運動音痴は筋金入りだよ…?自分の好きな物以外興味持たないもの」






日「わぁ…!私、胴着きるのずっと前から憧れてたんです!!」





やっと現れたと思えば着慣れない胴着を着てはしゃいでいる日和に全員は思う







((((((気持ちは分かるけどそんな場合じゃない…!!))))))






榊「準備はできたみたいだね」






渚「理人、お前さ手加減ぐらいしたらどーだよ」






榊「いやだね


確かに僕も散々なことをしているのは分かってるよ


でも僕はあいにくこういうやり方しか知らないんだ



それに簡単な話じゃないか
的のど真ん中に矢を射ぬけばいいんだからね」






渚「(それが難しいことをお前が一番分かってんだろーが)」





ずっと笑顔を絶やさない榊原に渚は呆れてしまっていた




そんな渚を尻目に慣れた手つきで弓を構えた






笹「なんか攻略方でも無いのかよ

じゃないと今回ばかりは…」






梓「でもそんな都合のいい話あるわけ…」






心「…あるわよ」






梓・笹「「!?」」







梓と笹崎はお互いに顔を見合わせた







心「あの人どうやら隠れオタクみたいなのよね」







梓・笹「「!!?(あの先輩が!?)」」







心「それでたまたま聞いたんだけど大会続きでハ〇ヒの新巻読めて無いとかなんとか…」






梓・笹「「(絶対たまたまじゃないッ…!))」」






※如月心愛は何かしら情報を大量に持っている






すると弓を構え集中している榊原に梓は叫んだ







梓「実は涼宮ハ〇ヒの驚〇のオチは…!!!






榊「なっ…!!」






まさかこんな場面でネタバレされるとも思ってなかった榊原は焦り謝って矢から手を離した






スパンッ






矢は勢いよく飛び出し音を立てて的に刺さった



中心から2cmズレて






笹「狙い損じた…?」






梓「そうみたいだね


(マジでうまくいった…!!)」






梓自身が一番驚いていた






零「それでも2cmだけだよ…?」





梓「大丈夫ですよ先輩



案外、日和ちゃんが対戦相手で好都合だったかもしれません」






寒「?どーゆうこと…?」





梓「まあまあ見てて下さいよ♪」






梓はニヤリと笑いこう言った






梓「ささやかながら反撃開始です」








end
 

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